不正咬合について

不正咬合について

見た目だけの問題ではありません。不正咬合が子どもの成長に与える影響

お子様の口元を見て、「うちの子、歯並びが少しガタガタしているかも?」「受け口気味なのが気になる」など、不安を感じている保護者の方は多いのではないでしょうか。
成長期のお子様にとって、不正咬合は単なる見た目の問題にとどまりません。顎の骨の成長、発音、呼吸、そして全身の姿勢にまで深く関わってくる重要な健康課題です。
このページでは、代表的な不正咬合の種類とそれぞれのセルフチェックポイント、そして治療の必要性について詳しく解説します。

見た目だけの問題ではありません。不正咬合が子どもの成長に与える影響

不正咬合とは

不正咬合とは、歯が重なり合っていたり、上下の歯が正しく噛み合っていなかったりする、
いわゆる歯並びや噛み合わせが悪い状態の総称です。そのタイプは大きく2つに分けられます。

歯性の不正咬合

顎の骨の大きさや位置には問題がないが、歯の傾きや生える位置がずれているタイプ。

骨格性の不正咬合

上顎や下顎の大きさや前後・左右の位置関係にズレがあるタイプ。

子どもの矯正治療(小児矯正)において重要視されるのは、「骨格性」の問題。成長期にある子どもは骨が柔らかく、身長が伸びると同時に顎も成長しますが、不正咬合を放置すると悪い歯並び・噛み合わせがブレーキとなり、顎が十分に育たなかったり、歪んで成長してしまったりするリスクがあります。
逆に言えば、「成長を利用して骨格のズレを根本から治せる」のが子どもの時期だけの特権。当院が小児矯正に力を入れている大きな理由です。

代表的な不正咬合とそのリスク

専門的な検査を受ける前に、まずはお子様の口の中や普段の様子をチェックしてみましょう。以下の6つのタイプが代表的な不正咬合です。

ガタガタの歯並び「叢生」

歯がデコボコに重なり合って生えている状態。歯に対して顎が小さく、並ぶスペースが足りていません。椅子取りゲームで椅子が足りず、座れない子が溢れている状態をイメージしてください。八重歯もこれに含まれます。

【リスク】歯が重なっている部分は歯ブラシが届きにくいため、むし歯や歯肉炎のリスクが格段に高まります。将来的に歯周病で歯を失う原因のトップクラスです。

【治療法】主な原因はスペース不足。床矯正(拡大床)やマウスピース型装置を用いて、歯列のアーチを横に広げ、歯が並ぶための部屋を作ってあげます。

上の前歯が出ている「上顎前突(出っ歯)」

上の前歯、あるいは上顎全体が前方に飛び出している状態。力を抜いていると口が半開きになり、前歯が見えています。また、無理に口を閉じようとすると、顎の先に梅干しのようなシワができるのが特徴です。

【リスク】転んだときに前歯をぶつけて折ってしまう事故が多いです。また、口が閉じにくいため口呼吸になりやすく、風邪やアレルギー性疾患にかかりやすくなります。

【治療法】下顎の成長が足りない場合は前方への成長を促し、上顎が出過ぎている場合はヘッドギアなどで成長を抑制するなど、骨格バランスを整えます。

下の顎が出ている「下顎前突(受け口・反対咬合)」

下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態。横顔を見たとき、下顎がしゃくれているように見えたり、下の唇が上の唇より前に出ていたりします。3歳児検診などで指摘されることが多い症状です。

【リスク】サ行やタ行の発音が不明瞭になりがちです。また、食べ物を噛み砕く効率が悪く、消化器官への負担がかかることも。見た目のコンプレックスから消極的な性格になるお子様もいます。

【治療法】上顎の成長を促進する装置(上顎前方牽引装置など)やマウスピースを用いて舌の位置を正し、逆転している噛み合わせを解消します。

奥歯を噛んでも前歯が開いている「開咬(オープンバイト)」

奥歯はしっかり噛み合っているのに、上下の前歯の間に隙間があり、噛み合わない状態。前歯で麺類を噛み切れない、常に口がポカンと開いている、話すときに隙間から舌が見える、といった特徴があります。指しゃぶりや舌を前に出す癖が主な原因です。

【リスク】前歯で噛めないため、奥歯に過度な負担がかかり、将来的に奥歯が割れたりすり減ったりするリスクが上昇。クチャクチャと音を立てて食べる原因にもなります。

【治療法】物理的な装置の使用に加え、MFT(口腔筋機能療法)が不可欠。「舌を正しい位置に置く」「飲み込みの癖を治す」トレーニングを行い、開咬の原因となっている舌癖を取り除きます。

噛み合わせが深すぎる「過蓋咬合(ディープバイト)」

上の歯が下の歯に深く被さりすぎて、下の歯がほとんど見えない状態。イーッと噛んだとき、下の前歯が上の前歯の裏側の歯肉に食い込んでいたり、下顎の動きが制限されて前後左右に動かしにくそうにしていたりします。

【リスク】下顎の動きがロックされるため、顎関節症(顎が痛い・音がする)になりやすいです。下の前歯が上の歯肉を傷つけ、炎症を起こすこともあります。

【治療法】バイトプレートと呼ばれる装置を使い、噛み合わせを浅くコントロールしながら、奥歯の高さを出したり、前歯を圧下させたりします。

上下の歯が横にズレている「交叉咬合(クロスバイト)」

本来、上の歯列は下の歯列よりも外側(頬側)にあるべきですが、部分的に下の歯が外側に飛び出しているなど、噛み合わせが左右にズレている状態。噛み合わせだけでなく顔の歪みに直結する症状です。

【リスク】顎が左右にズレた状態で成長してしまうと、顔の変形(骨格的な非対称)が固定化されます。大人になってから治すには、顎の骨を切る外科手術が必要になることがあります。

【治療法】急速拡大装置などを用いて、狭くなっている上顎を広げ、下顎が正しい位置に戻るように誘導します。

「様子見」は危険!早めに矯正した方が良い不正咬合

不正咬合の中には、早期治療が強く推奨されるものがあります。これらは、放置することで骨格的な土台が歪んでしまい、将来的に抜歯矯正や外科手術が必要になる可能性が高い症状のため、注意が必要です。

反対咬合(受け口)

上顎の成長ピークは早いため、時期を逃すと骨格的な改善が難しくなります。

交叉咬合(クロスバイト)

骨格の歪みが定着する前に、噛み合わせの干渉を取り除く必要があります。

開咬(オープンバイト)

舌の癖や指しゃぶりが原因の場合、骨格変形が進む前に癖を治すことが最優先です。

矯正が必要かな?と思ったら

子どもの歯並びは、成長とともにダイナミックに変化します。今はガタガタしているけれど顎が成長すれば自然に並ぶというケースもあれば、一見きれいだけど骨格的には深刻な問題が隠れているというケースもあります。

この見極めを保護者様が行うのは非常に困難。当院では、レントゲン等の精密検査を行い、今すぐ治療を始めるべきか、それとも最適な時期まで経過観察を行うべきかを明確にお伝えしています。お子様の未来の笑顔と健康のために、少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

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羽犬塚駅周辺で出っ歯や受け口など歯並び治療に対応した歯科医院をお探しの方へ

当院では、お子様の歯並びや噛み合わせを丁寧に診査し、成長段階に合わせた小児矯正をご提案しています。
気になる症状をそのままにせず、将来の健やかな成長のためにも、お早めにご相談ください。
お子様一人ひとりの状態に合わせて、無理のない治療計画をご案内いたします。

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